防火管理講習へ行ってきた。講習の様子や内容、消防計画の出し方など

防火管理講習に行ってきました。

 

実際に私が講習を受ける前、「講習って何するの?」という点や、「面倒くさいことはあるの?」といった点など事前に少し気になりましたが、調べても情報がほとんどなかったので、私が受けてきた経験を踏まえてお伝えしておきます。

 

また、講習受講後に消防署へ提出する防火管理者選任届出書消防計画についても、実際に私がどのように書いて提出したのかもお教えします。

参考になればと思います。

 

なお、今回お伝えする内容は、私が受けた横浜市の場合の事例となります。

基本的な部分は消防庁から出されているもので大きくは変わらないはずですが、細かな手続きや運用などは自治体ごとに内容が異なる可能性があるため、あくまで参考レベルにして頂ければと思います。

 

防火管理講習 予約から受講までの流れ

まず、防火管理講習の予約の流れです。

 

私の場合、建物の一部テナントを借りて店舗をしているだけですので、乙種防火管理講習を申し込みました。

横浜市の場合は、インターネットで申し込みできたのでラクでした。

 

そして、予約から受講までの流れとしては以下の通りとなります。

 

防火管理講習 予約から受講までの流れ

  1. インターネットで申し込み
  2. 「受講票」がメールで届く
  3. 「振り込み用紙」が郵送で届く
  4. 指定振込機関の窓口へ行って振り込みをする(乙種の場合は4000円)→「納付書兼領収書」に押印してもらう
  5. 「納付書兼領収書」と「受講票」を持って講習会場へ行く

 

防火管理講習の様子

続いて、防火管理講習の実際の内容について、お伝えします。

 

防火管理講習、受講者の人数

防火管理講習の受講者は、行ってみたら120人くらいいて満席でした。(横浜)

人数が想像以上に多くて驚きましたが、乙種の講習は開講されている日程が少ないので、各回の人数はこれくらい多くなるんだなと思いました。

 

以前、予約登録をした時に「席が確保できたら改めて受講票を送ります」みたいなメールが来たので「席が一杯で受けられないなんてあるかいw」と思いましたが、実際にこれだけ受講者が多いのを目の当たりにすると、予約しようとしても席が一杯で受けられないこともありうると思いました。

そのため、受講できる日程が決まったら早めに予約しておくのが良いと思いました。

 

結構人数が多いから、早めに予約して、当日も早めに行くのがいい

そして、これだけ人数が多いので、受講の日は少し早めに行っておくのがいいです。

 

受付の時に、受講票と領収書を受付の人に見せるのですが、それなりの行列になっていて待ったりするからです。

また、そもそも防火講習を受ける場所は大体が初めて行くような場所で迷ったりしますし、受講票に「入室時間を過ぎると受講できなくなります」と書いてあって私は少し焦ったということがあったので、少し早めに行っておくのがオススメです。

 

防火管理講習を受けに来ている人たち

ちなみに、防火管理講習を受けに来ている人たちですが、男女は半々くらいでした。

 

女性は、服装なんかを見ていると、アパレルとかネイルサロンとかお店をやってる人が多いような印象でした。

男性は、店舗もそうですが、事務所とか分室とかの責任者みたいな感じの人が多かった印象でした。

 

ウチのお店にも消防署の立ち入り検査があったり、消防署の指導が厳しくなっているので、みんなちゃんと来てるんだなぁと思いました。

 

防火管理講習の内容

それでは、ここからは防火管理講習の実際の内容です。

 

内容的には、2つのテキストが配られて、そのテキストに基づいてオジサンの話が続くというものです。

 

 

使うのは、主に図説の方でした。

 

内容的には過去の火災の実例と、出火原因の第一位が興味深い

オジサンの話が延々と続くと聞くと、いかにもつまらなさそうな気がすると思うのですが、内容的には過去の火災の実例が興味深かったです。

 

過去の大規模火災が、どのような経緯で起きて、何が問題だったのかというリアルな話は興味深かったです。

 

そして、極めつけは歌舞伎町の雑居ビル火災ですね。

あの事件を境に制度などがどのように変わったのかという点などは、防火管理講習に出ないと聞けない話かなと思いました。

 

あと、火災の出火原因の第一位が意外で驚きました(防火管理講習で聞けるので楽しみ?にしてください)

 

消火器を使ったり、実地はない

ちなみに、消火器を使ったり、実習もあったりするのかな?と思ったのですが、完全に話のみで実習は無しでした。

まぁ、眠いといえば眠いですが、結構みんなマジメに聞いていました。

 

簡単なテスト(効果測定)がある

なお、午後はさすがに眠くなってくるのですが、午後を過ぎたあたりで効果測定という名の簡単なテストがあるので、そこをメリハリとしてなんとか乗り切ったという感じです。

 

講習が終われば、その日の内に修了書をもらえて終了

最後、講習が終われば、その日の内にカード状の修了書をもらえて、帰宅する流れとなります。

 

感想としては、1日やれば終わりなんでとりあえずは頑張れますし、内容的には大切なことで身が引き締まる感じはあるので、受講して良かったと思っています。

 

防火管理者選任届出書・消防計画の書き方

続いて、講習を受講し終わって修了書をもらうと、次に消防署に「防火管理者選任届出書」と「消防計画」を提出する流れとなります。

私が提出した資料の一式は次の通りです。

 

消防署へ届け出をした資料の一式

  • 防火管理者選任届出書
  • 消防計画作成届出書
  • 消防計画書、自主点検記録表、避難経路図
  • 防火管理者講習 修了書の写し

 

ひとつひとつ説明します。

 

防火管理者選任届出書

まず、防火管理者選任届出書について、実際に私が書いたのは↓のような形です。

個人の部分はわからないようにしていますが、この赤の部分を書く形で実際に提出しました。

ちなみに、私が書いた時のポイントは次の通りです。

 

私が防火管理者選任届出書を書いた時のポイント

  • 「防災」は二重線で消す
  • 名称は、ビル名とテナント名(自分のお店の名前)を書いた
  • 用途は、私の場合、ビルの一部分のテナントだったので、「複合用途」として括弧()内に例えば「美容室」のように書く形とした
  • 「16項イ」という点は、複合用途の16項でイとロあるが、小規模よりのイの方に私は該当したのでこちらにした
  • 収容人員は、本来は建物全体で何人で、その内テナント部分が何人と書くようだが、建物の他の部分は知る由もないので自分のテナント部分のみ書いた(それでオッケーだった)
  • 種別は小規模なテナントである私のところの店舗は乙に該当した。また、複合用途のビルなので「複数権原」にした

 

なお、こちらのサンプルについては、あくまで私の場合であって、もちろん建物や管理の状況によって異なるため、それぞれ自分の場合に置き換えて書くようにしてください。

 

また、私も書き方がよく分からなかったのですが、地域の消防署がネットで公表している書き方を見たり、所属地域外(例えば東京都など)の消防署がネットで公開している情報も見たら別の説明の仕方がしてあって分かりやすかったりしたので、そういったものを調べてわりと理解できました。

 

また、私は実際に地域の消防署にも連絡して聞いてみたのですが、ちゃんと教えてくれました。

この点は税務署とかも同じですが、真面目にやろうとして真面目に調べた上で聞いてくる人には、当然ちゃんと教えてくれます。

 

そして、最後、提出時にも消防署の方が確認してくれるので、この内容でオッケーでした。

 

消防計画作成届出書

続いて、消防計画作成届出書です。

私が実際に提出したのは以下の感じです。

ほとんど、防火管理者選任届出書で書いた内容を転記する形でオッケーでした。

注意点はこれだけです。

 

  • 防火管理者のところには個人の住所・氏名・押印
  • 管理権原者のところには法人の住所・役職氏名・押印

 

消防計画書、自主点検記録表、避難経路図

そして、実際の消防計画書の中身です。

 

この消防計画書は、「この計画書に基づいてちゃんと防火対策します!」と防火管理者が宣言するものと認識しています。

そこで、消防計画書と合わせて、「この点検表でちゃんと自主点検します!」という自主点検記録表のフォーマットと、「この経路で避難します!」という避難経路図を付けて提出します。

 

実際に私の方で書いて提出したものは次の通りです。

 

避難経路図は、保健所に提出した平面図に避難経路を赤字で書き足して、提出しました。

 


ちなみに、この消防計画書の雛形は、消防署の方からもらえたので書きやすかったです。

 

ネットで調べると、消防計画書は定款みたいに文字でズラズラと書くものが多い印象でしたが、この雛形は表の決められたところを埋めていけば良いので、私でも書けました。

 

また、消防計画書の本来の趣旨である(と思っている)、「この計画書に基づいてちゃんと防火対策します!」ということが、私でもこれを見ればすぐわかるので良いと思っています。

 

ただ、後でこの雛形をネットで探しても見当たらなかったので、どこかの自治体の消防署がこの雛形を公開してくれるとみんな書きやすいのではないかなと思います。

 

防火管理者講習 修了書の写しを持って地域の消防署に提出

そして、書類が出来上がると、「防火管理者講習 修了書の写し」と一緒に地域の消防署へ提出しにいくだけです。

 

  • 防火管理者選任届出書
  • 消防計画作成届出書
  • 消防計画書、自主点検記録表、避難経路図
  • 防火管理者講習 修了書の写し

 

提出時も消防署の方が、最後の確認をしてくれました。

また、押印漏れなどもある可能性があるので、一応、印鑑(個人の分も法人の分)も持っていきました。

 

まとめ

それでは、最後に防火管理講習と、消防計画の提出についてのまとめです。

 

当ページは、私の経験を踏まえてお伝えしたものとなります。

従って、これが正解ということや、こうしなさい!というものでは全くありません。

 

目的としては、防火管理講習というものが大体どういうものか把握できて、めんどくさくなくちゃんと受けられるための一助になればと思って書いたものです。

また、消防計画書の提出についても、私にとっても当然はじめてな上にわからないことだらけで結構ストレスになったのですが、このページを見た方がより円滑に書けてきちんと提出できるように、その一助にもなればと思いました。

 

もちろん、最後は各自治体ごとや、地域の消防署によって指示された内容に基づいて、各人の状況に最適なものをつくって頂ければと思いますが、少しでも私がこのページでお伝えした経験・内容が役に立てば幸いです。